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3月6日 「生活クラブの甲状腺検査活動と栃木での暮らし方」講演会

「生活クラブの甲状腺検査活動と栃木での暮らし方」講演会(大田原市生涯学習センターにて)を行いました。

 

 東京電力福島第一原発の事故から6年。生活クラブが、「福島の子どもと知る権利を守る」ための活動として、福島と他地域を比較するため続けてきた甲状腺検査の報告と、現地で独自の調査を続ける種市医師に、「県民調査」の現状や、栃木で安心して暮らすためにできることを伺いました。当日は、関心の高い老若男女31名の参加者で種市医師を囲んで、次々と質問の手が挙がる熱い時間を過ごしました。

【講師紹介 種市靖行医師】

福島県郡山市で開業していた整形外科医院を、原発事故により閉院、家族や職員を避難させ、自身は移住先の金沢から郡山に通って、福島県内の子どもたちの甲状腺エコー検診を自費で続けておいでです。

放射能対策をめぐる現状

 事故発生当初から危険性を矮小化するような情報が流され(100ミリシーベルトまでは大丈夫、などは科学的根拠に乏しいのです)、最近では除染が済んだとして各地で避難指示も解除され始めました。住民の帰還が進むと、原発による放射能汚染事故の記憶がいっそう風化しそうです。しかし、被ばくは5年10年といった単位で影響が顕れ始めるといいます。昨年12月には子どもの甲状腺がんの多発が公表されました。

 行政に対する住民の請願によって、検査を監理する「県民健康調査検討委員会」についての設置目的を、当初の「不安解消」から「早期発見・早期治療」と書き換えさせ、縮小方向だった検査を続行させるなど、市民からの働きかけは重要な力を持っています。

                                                                                                                                

栃木での暮らし方

 放射性ヨウ素は新たな汚染の心配は低いが、拡散当時に浴びた子どもたちの甲状腺の変化の注意深い観察がなお必要。また、放射性セシウムによる食品汚染の恐れはなお続いており、ヤマトシジミの実験()からわかるように、子どもに何を食べさせるか、自分たちは何を食べるか、知って選んで食べていくということが重要である。

 種市先生は、放射性物質のこと、甲状腺のこと、いろいろなことを学んで、その圧倒的な知識量をもって、行政に「わかってもらう」ことが大切なのだと最後に強調されました。

 

※ヤマトシジミの実験

琉球大学の野原千代さんの研究で、放射能に汚染された福島のカタバミをヤマトシジミ(蝶)の幼虫に、親、子と与え続けると生存率が低下するという結果に。内部被ばくの影響と考えられ、食べ物の安全性が重要な意味を持つことが察せられる。

 

生活クラブは調べています

 政府と福島県による「県民健康調査」(甲状腺検査)と結果の公表・通知方法や、甲状腺疾患の診断体制に対する市民の不安や不満を受けて、市民主導の甲状腺検査を開始。2012年から継続的に他県からも多数のサンプルを集めてきました。2015年までの4年間にクラブ全体で2,847人、うち栃木ではのべ182人の検査をしています。この活動は2020年まで継続の予定です。また、食品による内部被ばくを避けるため、生活クラブで取り扱う食材は、国より厳しい基準による検査を継続しています。我々はその情報を知って、選んで、食べていきましょう。そして時に、リフレッシュツアーで心身ともにリフレッシュ。組合員による復興支援カンパはその重要な資金となっています。

 

リフレッシュツアー(※)参加報告

環境の放射能汚染への不安から解放されて過ごすことで、体のみならず精神もリフレッシュ。会場には子を思い涙ぐんで参加報告される組合員も。

※リフレッシュツアーとは…福島の子どもたちを福島第一原発事故による放射線の影響から少しでも解放された時間を過ごさせてあげたいと各単協の生活クラブ組合員が企画立案し、復興支援カンパ、単協内カンパで実現している企画。2015年から栃木の子どもたちも対象になっています。

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